この記事の結論

ご当地ソングは、「発表のあと、だれが・どこで歌うか」を最初に決めると、歌われ続ける曲になります。そのうえで、①目的 ②予算と年度 ③頼み方(直接の依頼か公募か) ④権利 ⑤住民の参加の形 ⑥歌い広め方、の6つを庁内でそろえておくと、見積りも仕様書も早く固まります。来年度の事業にする場合は、秋〜冬のうちに概算見積りと企画の概要をそろえるのが近道です。

最初に決める6つ① 目的観光・周年・移住だれに届けるか② 予算と年度どの年度のどの事業で払うか③ 頼み方直接の依頼か公募(プロポーザル)か④ 権利学校・動画・商用で使える範囲⑤ 参加の形住民・子どもの言葉をどう集めるか⑥ 歌い広め方発表のあと、だれがどこで歌うか⑥を最初に決めておくと、①〜⑤の答えが自然に決まります

1. ご当地ソングが「発表したきり」になる、いちばん多い理由

ご当地ソングやPRソングは、式典での発表の日がいちばん盛り上がり、その後は流れなくなることがよくあります。理由の多くは曲のよしあしではなく、「歌う人と場面が決まっていないこと」です。

  • 音が高すぎて、子どもやシニアが一緒に歌えない
  • フル版しか無く、動画やお祭りで使いにくい
  • 学校や地域の団体が「使ってよいのか」分からない
  • 歌を教える人がいないまま、発表が終わってしまう

音楽ファーストで作詞作曲を担当するたーなー先生(田中直人)は、ボイストレーナー歴30年、延べ5万人以上を指導してきました。歌える高さと覚えるきっかけがあれば、人は歌い出します。だからこの記事では、作る前の決めごとを「歌い広め方」から逆に組み立てます。

2. 最初に決める6つ

① 目的 だれに、何を届ける歌か

観光客に来てもらうのか、住民の誇りを育てるのか、移住を考える人にまちの空気を伝えるのか。目的が1つに決まると、歌詞の言葉選びと曲調が決まります。「主な相手」を1つ、「あわせて届けたい相手」を1つ、くらいがちょうどよい目安です。

② 予算と年度 どの年度の、どの事業で払うか

ご当地ソングは、周年事業・観光の宣伝・移住定住の取り組みなど、いくつかの事業の予算から出すことができます。どの事業で払うかによって、使い道(動画で流すのか、催しで歌うのか)と、納めるもの(音源・楽譜・映像)が変わります。来年度の事業にするなら、秋〜冬に概算見積りと企画の概要を手元にそろえておくと、庁内の説明がしやすくなります。参考見積の取り方は式典・音楽の予算要求に使う参考見積の取り方にまとめています。

③ 頼み方 直接の依頼か、公募(プロポーザル)か

自治体の決まりや金額によって、作り手に直接頼む形と、企画提案を募って選ぶ形があります。公募にする場合は、仕様書に次の5つを書いておくと、提案がそろって比べやすくなります。

  • 使う場面(式典・動画・学校・お祭り など)
  • 納めるもの(フル版・短い版・伴奏だけの版・歌詞カード・楽譜)
  • 住民の参加の形(言葉の募集・学校での授業・合唱での録音 など)
  • 使える範囲(だれが・どこで・どれだけの期間使えるか)
  • 発表の日と、発表のあとの練習会の有無

どちらの形にするかは、各自治体の決まりに従います。

④ 権利 学校・動画・商用で、どこまで使えるか

いちばん後回しにされやすく、あとで困るのがここです。学校の授業や運動会で流す、地域の団体が踊りを付ける、観光の動画やSNSで使う、お店のBGMにする――それぞれ使ってよいかを、契約の前に書面で決めておきます。「地域のみんなが気軽に使えること」を目的にするなら、その希望を最初に作り手へ伝えてください。既成の曲の替え歌は権利の手続きが必要になる場合があるため、まちの歌はオリジナルで作るのがおすすめです。

⑤ 参加の形 住民・子どもの言葉をどう集めるか

「まちの好きなところ」を住民や子どもたちから集めると、歌詞に地元の言葉が入り、発表の日に「自分の言葉が歌になった」人が会場に来てくれます。集め方は、アンケート(紙・オンライン)、学校での授業、お祭りの会場での聞き取り、合唱での録音への参加などから、予算と発表の日に合わせて選びます。

⑥ 歌い広め方 発表のあと、だれがどこで歌うか

この記事でいちばん大事な項目です。次の3つを決めておくと、歌は発表の日のあとも生き続けます。

  • 歌う場面を3つ決める(例:小学校の朝の会、夏祭りの盆踊り、移住の相談会のブース)
  • 場面ごとの長さの版を用意する(フル版、30秒の版、体操や踊り用の版、伴奏だけの版)
  • 教える人と、教える場をつくる(住民向けの練習会、先生方向けの短い講習)

大人数でも、最初の数分の声出しと、歌いやすい高さにそろえることで、会場の声はそろいます。音楽ファーストは、作るだけでなく「歌えるようになるまで教える」ところまでお受けします。

3. よくある失敗と、先に打てる手

  • 音が高く、子どもやシニアが歌えない → 作る前に「だれが歌うか」を決め、その声に合う高さで作る
  • フル版しか無く、動画で使えない → 30秒の版・伴奏だけの版を、最初から納めるものに入れる
  • 学校や団体が使ってよいか分からない → 使える範囲を契約の前に書面で決め、公開しておく
  • 発表したきりで歌われない → 発表の日に「次に歌う場」を決め、練習会を組む
  • 公募の提案がばらばらで比べられない → 仕様書に、場面・納めるもの・参加・権利・発表の5つを書く

4. 今ある歌を「歌い直す」という選び方も

すでにご当地ソングや市歌・町歌があるなら、新しく作らずに、歌いやすく編曲し直す・短い版や体操の版を足す・住民向けの練習会を開く、という選び方もあります。今ある曲の権利の状況を確かめてから進めます。盆踊りの歌は新しい音頭・盆踊り歌の制作、学校の歌は校歌の作詞作曲のページもご覧ください。

5. 費用の目安

音楽ファーストの料金の目安は、小規模15万円〜・中規模50万円〜・大規模100万円〜(税別)の3つの段です。作詞作曲・編曲・録音だけか、住民の言葉集め・発表の催し・練習会まで含めるかで段が変わります。版の数・録音の人数・催しの回数を伺ってお見積りします。

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よくある質問

ご当地ソングを作るのに、どれくらいの費用がかかりますか?

内容によって変わります。音楽ファーストの料金の目安は、小規模15万円〜・中規模50万円〜・大規模100万円〜(税別)です。版の数・録音の人数・催しの回数を伺ってお見積りします。

予算が決まる前に、相談してもよいですか?

はい。庁内の説明に使う概算見積りと企画の概要からお作りします。来年度の事業として考えている段階でもご相談いただけます。

公募(プロポーザル)の仕様書には、何を書けばよいですか?

使う場面、納めるもの(版の数・楽譜など)、住民の参加の形、使える範囲、発表の日と練習会の有無の5つがあると、提案を比べやすくなります。手続きは各自治体の決まりに従ってください。

作るのに、どれくらいの期間がかかりますか?

言葉集め・修正・録音・発表の準備に時間がかかるため、発表の日から逆算して日程を組みます。期間は内容によって変わるので、ご相談のときにお出しします。

遠方の自治体でも頼めますか?

全国からご相談をお受けします。打ち合わせはオンラインで行い、取材や発表の催しは現地に伺います(交通費・宿泊費は別途)。

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