この記事の答え

  • 安全大会の基本の流れは「開会 → 主催者あいさつ → 講話・講演 → 表彰 → 決意表明・唱和 → 閉会」。迷ったらこの順で組めば形になります。
  • 退屈させないコツは3つ。①最初の5分で全員に声を出してもらう、②座って聞く時間を20分以上続けない、③最後に全員で同じ言葉を言って終わる。
  • 唱和の声が小さいのは、気持ちの問題ではなく「声の出し方を知らない」から。3分の声出しで、後ろの席まで届く声に変わります。
  • 余興を入れるなら、笑いを取るものより「全員で声をそろえる」ものを。大会の目的から外れません。

安全大会とは? いつ開かれるか

安全大会は、建設・製造・運輸などの職場で、労働災害を防ぐ決意を新たにするために開く集まりです。元請けの会社と協力会社でつくる安全衛生協議会(協力会社会)が主催することが多く、数十名から数百名が集まります。

開かれやすい時期は2つです。

  • 6月〜7月:全国安全週間(毎年7月1日〜7日。6月は準備期間)に合わせて
  • 12月〜1月:年末年始の無災害運動(12月中旬〜1月中旬)に合わせて、仕事納め・仕事始めの前後に

どちらも毎年くり返す行事なので、担当になった方は「去年と同じでいいのか」で悩みがちです。

安全大会が開かれやすい時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月緑=全国安全週間(6月が準備期間)と、年末年始の無災害運動

基本の式次第(まずこの順で組む)

  1. 開会のことば
  2. 主催者あいさつ(元請けの代表・安全衛生協議会の会長)
  3. 来賓あいさつ(ある場合)
  4. 講話・講演(安全の取り組みの報告、外部の講師)
  5. 表彰(無災害の事業所、安全に貢献した方)
  6. 決意表明(協力会社の代表)
  7. スローガンの唱和・指差呼称
  8. 閉会のことば

この形は崩さなくてかまいません。変えるのは「中身の入れ方」と「時間の配り方」です。

プログラム例(30分・60分・半日)

30分(朝礼の延長・現場の詰所で)

  • 0〜3分 開会・あいさつ(短く)
  • 3〜6分 全員で声出し(下の「3分の声出し」のやり方)
  • 6〜16分 講話(今年の災害の事例を1つだけ。写真か図を1枚)
  • 16〜22分 表彰
  • 22〜27分 決意表明と、スローガンの唱和・指差呼称
  • 27〜30分 閉会(全員で「ご安全に」)

60分(会議室・ホール)

  • 0〜5分 開会・主催者あいさつ
  • 5〜10分 声出しと、今年のスローガンの読み合わせ
  • 10〜30分 講話・講演(20分で一度区切る)
  • 30〜35分 休憩(音楽を流して空気を入れ替える)
  • 35〜45分 表彰(名前を呼ぶときに入場の音楽を入れると、拍手が自然に起こる)
  • 45〜55分 決意表明・唱和・指差呼称(声出しで練習した声で)
  • 55〜60分 全員で同じ言葉・歌で閉会

半日(講演と懇親会つき)

  • 前半:60分の式典(上の例)+講演50分
  • 後半:懇親会(協力会社どうしが話すきっかけをつくる歌の催しなど)
開会声出し講話・講演(20分で区切る)休憩♪表彰♪唱和・指差呼称閉会の歌黄=全員が声を出す 緑=音楽が入る

ポイント:座って聞く時間が20分を超えると、目を閉じる人・スマホを見る人が出てきます。20分ごとに「立つ」「声を出す」「拍手する」のどれかを入れてください。

唱和の声を大きくする「3分の声出し」

唱和の声が小さいと、主催者は「気持ちが入っていない」と感じがちです。でも、ボイストレーナー歴30年、延べ5万人以上を指導してきたたーなー先生の考え方では、原因のほとんどは気持ちではなく「声の出し方を知らないこと」です。大人数の声は、出し方をそろえるだけで見違えます。

司会の方がそのまま読み上げて使える形にまとめました。

  1. 立って、足を肩幅に(20秒)
    「椅子から立ってください。足を肩幅に開いて、ヘルメットや帽子はそのままでかまいません」
  2. 息を全部吐いて、鼻から吸う(30秒)
    「口から『ハー』と、息を全部吐き切ってください。……はい、鼻から吸います。もう一回」
    息を吐き切ると、次に自然に大きく吸えます。声の大きさは息の量で決まります。
  3. 短く強く「ハッ」を3回(30秒)
    「お腹を軽く押さえて、『ハッ、ハッ、ハッ』。お腹が動くのを感じてください」
  4. いちばん後ろの壁に向かって「ご安全に!」(40秒)
    「前の人ではなく、会場のいちばん後ろの壁に声を当てるつもりで。せーの、『ご安全に!』」
    目線を遠くに置くと、声も遠くに飛びます。
  5. 語尾をそろえる練習(1分)
    「今年のスローガンを、私のあとに続けて。最後の一文字まで、全員で同じ長さでそろえます」
    唱和がばらばらに聞こえるのは、出だしではなく「語尾」がそろっていないからです。語尾をそろえると、50人の声が1つの大きな声に聞こえます。

指差呼称のときは、「指差し」と「声」を同時にするのではなく、「見る → 指す → 声に出す」の順を先に1回ゆっくり練習すると、全員のタイミングがそろいます。

この声出しを大会の最初に入れるだけで、そのあとの講話の聞き方も変わります。声を出した人は「参加している」側に回るからです。

余興・アトラクションを入れるときの注意

「毎年同じなので、何か余興を」という声はよく出ます。入れてよいのですが、安全大会ならではの注意があります。

  1. 目的から外れないもの:笑いを取るだけの出し物は、講話や表彰のあとだと浮いてしまいます。「全員で声をそろえる」「今年の合言葉を覚える」など、大会の目的につながるものを選びます。
  2. 参加できるもの:見ているだけの出し物より、全員が少しでも参加できるもの(一緒に歌う、手拍子、声を合わせる)の方が、協力会社の方どうしの一体感が出ます。
  3. 時間を決める:余興は10〜15分まで。長くなると、遠方から来た方・夜勤明けの方の負担になります。
  4. 場所と機材:工場の食堂や現場の詰所では、マイクとスピーカーがあるかを先に確かめます。
  5. 既成の曲を流す・演奏する場合:会場や使い方によって著作権の手続きが必要になる場合があります。くわしくはJASRACなどの管理団体の案内をご覧ください。

安全大会に合う余興の例

マンネリを防ぐ「毎年1つだけ変える」考え方

安全大会を毎年すべて作り直す必要はありません。式次第はそのままに、毎年1つだけ新しい要素を入れると、準備の負担を増やさずに「今年は違う」と感じてもらえます。

  • 1年目:最初の3分の声出しを入れる
  • 2年目:今年のスローガンで「安全の歌」をつくり、大会で歌う
  • 3年目:その歌の30秒版を朝礼で流し、1年じゅう使う

まとめ

  • 式次第は基本の8つの順でよい。変えるのは時間の配り方と、声を出す場面
  • 最初の3分の声出しで、唱和の声と大会の空気が変わる
  • 余興は「全員で声をそろえる」ものを10〜15分で
  • 毎年1つだけ新しくすると、マンネリを無理なく防げる

声出しの指導、その会社だけの「安全の歌」、表彰の場面の生演奏まで。今の式次第を見せていただければ、音楽を入れられる場所をご提案します。準備の時期は締切の早見表もご覧ください。

安全大会の音楽を相談する

よくある質問

安全大会の時間はどれくらいが普通ですか?

現場の朝礼の延長なら30分、ホールでの大会なら60分前後、講演や懇親会を付ける場合は半日が目安です。座って聞く時間を20分以上続けないように組むのがコツです。

唱和の声が小さいときはどうすればいいですか?

大会の最初に3分の声出し(息を吐き切る → 短く「ハッ」→ 後ろの壁に向かって「ご安全に」→ 語尾をそろえる)を入れてください。気持ちの問題ではなく、声の出し方をそろえるだけで大きく変わります。

余興は入れてもいいですか?

入れてかまいません。笑いを取るものより、全員で声をそろえる・今年の合言葉を覚えるなど、大会の目的につながるものを10〜15分で入れると浮きません。

年末年始の安全大会は、いつごろ準備を始めればいいですか?

講師や演奏の手配が要る場合は、12月の平日に予定が集中するため、10〜11月に相談を始めると選べる幅が広がります。

声出しや安全の歌を、プロに頼むことはできますか?

できます。声出しと唱和の指導、安全の歌づくり、表彰の生演奏をご相談いただけます。費用の目安は小規模15万円〜・中規模50万円〜・大規模100万円〜(税別)です。

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